太陽光発電の5つのリスク

太陽光発電にもリスクはある

雑誌やインターネットで太陽光発電の情報を調べると、往々にして「光熱費の節約」、「温室効果ガスの削減」、「売電収入」、「自家発電による災害対策」などのメリットが強調されています。確かにそれらは紛れもない事実ですが、同時にいくつかのリスクが存在することも忘れてはいけません。導入の際には、太陽光発電の長所と短所の両面を比較・検討して投資リスクに備える必要があります。

1. 機器の維持費

太陽光発電システムは導入費自体も非常に高額ですが、それに加えて維持費もかさみます。耐久性を重視して開発されている太陽電池モジュールと違い、精密機器であるパワーコンディショナは比較的故障しやすく、10年程度で買い替えを迫られることがめずらしくありません。費用は安くても10~20万円程度。メーカーによって保証期間が異なるため、設置工事の安さばかりを追求すると思わぬしっぺ返しを食らう恐れがあります。

2. 自然環境の影響を大きく受ける

太陽光発電の発電量は日射量に依存します。毎日晴天が続けば何の問題もありませんが、現実には雨や雪などの天候によって発電性能が低下してしまいます。導入時に想定していた売電収入額を大きく下回り、10年経過しても元を取れない場合もありえます。

3. 災害による破損

太陽光発電モジュールは絶えず屋外に晒さなければなりません。経年劣化だけでなく、大雪や台風、地震、津波などの自然災害によって大ダメージを受けるリスクをはらんでいます。自家発電は送電がストップした際に重宝しますが、機器そのものが崩壊するレベルの災害に見舞われれば大損害を被ることに変わりはありません。

4. 特例制度の変更

電気の買取価格は年々低下傾向にあります。一度契約すれば、10年あるいは20年間に渡って固定価格での買取が保証されますが、今後もさらに買取価格の低下が進むことは確実です。国から支給される補助金制度が終了したように、エネルギー事情の変遷次第では買取制度そのものがなくなってしまう可能性も否めません。売電収入目当ての投資が失敗に終わるリスクは少なからず存在します。

5. 業者・メーカーリスク

太陽光発電の導入には施工業者の協力が必要です。しかし、経営悪化によって業者が倒産すれば、以後のメーカー保証を受けられなくなるリスクがあります。しかも、悪質な業者にずさんな工事をされて近隣住民と家財破損のトラブルになったり、不当な見積もり額を請求されて大金を取られてしまったりする危険性もあります。


損害保険に加入する、優良業者を利用する、などの対策を講じることで、太陽光発電の投資性を高めることが可能です。導入後もリスクヘッジに対する意識を強く持ちましょう。


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