エコキュートの4つのデメリットと3つのメリット

自然冷媒ヒートポンプ給湯器・エコキュートの国内累計出荷台数は、すでに300万台を突破しています。はじめてエコキュートが発売されたのは2001年、わずか10年程度でこれほどの売上を記録したのは驚異的なことです。

しかし、どんなに便利な製品にも必ず何かしらの欠点はあります。それはエコキュートも例外ではありません。ユーザーは、エコキュートのどこに不満を感じているのでしょうか?エコキュートを導入するデメリットについてご説明します。

エコキュートのデメリット

1. 費用

エコキュートの本体価格は1台当たり30~50万円ほどで、設置工事費も含めると、導入費として50~80万円はかかります。故障した際の修理代も決して軽視できず、家計を節約するために購入したのにかえって費用がかさんでしまう… なんてことにもなりかねません。

2. 騒音

深夜電力を活用してお湯を沸かすエコキュートは、人々が寝静まった夜中に非常に大きな音を立ててしまいます。これはエコキュートの最大の欠点といっても過言ではありません。

メーカーも防音対策を講じていますが、100%騒音を防ぐことは不可能です。エコキュートを導入する際は、近隣住民との人間関係に十分に注意する必要があります。

3. エコキュートの性能

エコキュートは電気エネルギーでお湯を沸かす給湯器であり、停電時には使用できないという大きな欠点をはらんでいます。

また、主に深夜にお湯を沸かすシステムになっているので、お湯を使いすぎるとすぐに湯切れとなり、いざというときに困ってしまいます。

仮に電気代が上がれば、期待していたほどの光熱費削減が実現できないという問題もあります。人によっては、ガスより火力も低くおいしい料理をつくりづらいというのも悩みの種です。

4. 設置スペース

エコキュートは大型家電であり、置き場所がないと導入できません。小さいアパートなどで生活している家庭では購入しづらいことは否めません。

エコキュートのメリット

では、こんなにもデメリットがあるのにも関わらず、なぜエコキュートを導入する人がたえないのでしょうか?
それは、デメリットを凌駕するエコキュートの3つのメリットにあるのです。

1. 光熱費削減

一般家庭では、お風呂を沸かしたり食材を加熱したりするときに、都市ガスまたはプロパンガスを使用します。しかし、特にプロパンガスは非常に料金が高く、どんなに使用量を節約してもガス代は家計の大きな負担となってしまいます。世界のエネルギー資源事情によっては、今後ガス代が高騰する可能性も考えられます。

その点、エコキュートを導入すればガスは必要なくなり、高い基本料金を支払わずに済みます。しかも各種エネルギー費を電気代にまとめることができて、家計の管理が楽になります。その上、エコキュートは電気代の安い深夜電力を使用してお湯を沸かすシステムになっているので、大幅な光熱費の節約が可能となります。

2. タンクにお湯を貯められる

エコキュートは主に、熱を生み出すヒートポンプ部分とお湯を貯めるタンク部分に分かれています。万一、天災等の理由により断水したとしても、一定期間大量のお湯を非常用水として使用することができます。近頃では日本国内で大地震が頻発しており、いつインフラが破綻してもおかしくありません。そんなとき、エコキュートがあるととても頼りになります。

3. 環境への配慮

家庭用冷蔵庫の冷媒として長年使用されてきたフロンは、オゾン層破壊の原因となる有害物質として有名です。エコキュートでは、フロンではなく二酸化炭素を自然冷媒として用いており、地球環境にとてもやさしい電化製品といえます。

空気を圧縮して膨大な熱エネルギーを発生させる仕様も省エネに寄与しており、電気エネルギーだけでお湯を沸かす従来の電気給湯器よりも二酸化炭素削減に重宝します。ガス器具からのガス漏れ事故がなくなり、家庭内の安全性が高まるのも大変魅力的です。

このように、エコキュートには、デメリットとメリットが存在します。
エコキュートを導入する前に、これらのことをきちんと把握したうえで購入すると、間違いのない買い物ができると思います。

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