太陽光発電の雪対策に欠かせない3つのポイント

太陽光発電の雪対策

2011年に発生した東日本大震災を筆頭に、近年では日本全国で驚異的な自然災害、異常気象が頻発しています。2014年の2月には、東京が45年ぶりとなる記録的な大雪に見舞われました。年間を通じて気温が零下に達することがほとんどない都心での積雪は、大いに世間の関心を集めました。

太陽光発電にとって、雪は天敵と言っても過言ではありません。積雪によって太陽電池モジュールの表面が塞がれてしまったら、どれほど多くのパネルを敷き詰めていても発電そのものが止まってしまいます。もはや北海道・東北・北陸だけが積雪する地域であると言えなくなった現代、全国どこの都市で太陽光発電を導入するにせよ、雪対策を考慮することは非常に重要です。

1. 太陽電池モジュールの選別

まずは、太陽電池モジュールの選別です。一口に太陽電池パネルといってもさまざまなタイプがあり、発電性能に長けているものや重量の軽いものなど、それぞれ異なる特長を有しています。大雪が降ると屋根に積もった雪の重みでモジュールがつぶれてしまうことがあるので、できるだけ耐久性に長けた商品を選ぶと良いでしょう。

2. 設置角度

次に、設置角度です。屋根設置型の太陽電池モジュールの場合、少しでも多くの日射量を確保できる角度で固定するのが一般的です。しかし、角度が浅いと、すぐに雪が表面に積もってしまう問題が生じます。相場よりも深めの30~40度前後の傾斜でパネルを設置し、過剰な積雪を回避しましょう。最近では屋根ではなく壁に垂直に取り付けるタイプのパネルも開発されているので、この類の商品を活用するという手もあります。

3. 設置する高さ

そして、設置する高さも大事です。角度を上げればモジュールがつぶれるほどの積雪は避けられますが、その分下端に雪がずり落ちて部分的にフレームが曲がったり凍結してしまったりすることがあります。

また、屋根の雪止めの上からパネルを設置した場合にも、一気に落下した雪が家屋を破損させる事故の可能性が高まります。実際、軒下の車を大破させたり人が押しつぶされたりするケースが度々報告されています。パネルを底面からある程度離して設置しつつ、落雪防止装置を取り付けるなどの工夫を講じて落雪事故を防がなければなりません。


いずれにせよ、雪は時間をかけて積もっていくものです。被害を最小限度に抑えるためには、常に早め早めに行動することが大切です。特に太陽光発電で売電収入を得ている方は、なおのこと太陽光発電設備の管理意識を高める必要があります。豪雪地域での施工に精通している業者としっかり相談しましょう。


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