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太陽光発電促進付加金と再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の違い

太陽光発電促進付加金

電力会社は、太陽光発電システムの普及を目指すために、太陽光発電設備で作られた電力のうち、使い切れずに余った電気を国が定める価格で10年間買い取ります(余剰電力買取制度)。太陽光発電促進付加金は、平成21年11月1日から開始され、電気を使うすべての方がその買い取りに必要となった費用を電気の使用量によって負担するものです。

現在(平成29年度)の売電金額は出力制御対応機器の設置義務有無によって、28円もしくは30円ですが、これは太陽光発電を普及させるための金額設定のため、電力会社にとっては赤字となります。その赤字を補うため、全国の家庭の電気料金に太陽光促進付加金として上乗せしているのです。

太陽光促進付加金の金額は、電力会社によって異なります。それは、太陽光パネルの設置数や発電量が違うためです。日照時間が長く、太陽光発電に向く地域は、買取量が増え、負担額が大きくなります。

太陽光発電促進付加金の負担額はそれぞれの家庭の電気使用量によって変わります。使用量が多ければ多いほど負担額は上がる仕組みになっています。

この太陽光促進付加金の負担額は、毎月届く「電気ご使用量のお知らせ」の内訳に記入されています。 毎月、電気代と一緒に徴収されていることをご存知でしたか?(赤枠で囲った部分)

■特徴
・電気を使うすべての方が電気料金の一部として負担する。
・負担額は電気の使用量によって変わる。
・太陽光発電促進付加金の単価は毎年度変わり、また、電力会社ごとに異なる。
・負担額は買取りにかかった費用にのみ充てられる。

太陽光発電促進付加金の算出方法

以下の表は、電気料金に上乗せされる金額です。太陽光発電促進付加金の負担額は、「下表の単価×電気使用量」となり、電気料金の内訳に記載されます。

電力会社名 北海道 東北 東京 中部 北陸 関西 中国 四国 九州 沖縄
26年度(円/kWh) 0.04 0.05 0.05 0.03 0.04 0.03 0.05 0.05 0.04 0.03
25年度(円/kWh) 0.02 0.04 0.05 0.07 0.01 0.05 0.06 0.08 0.09 0.07
24年度(円/kWh) 0.03 0.04 0.06 0.11 0.04 0.05 0.11 0.13 0.15 0.11
23年度(円/kWh) 0.01 0.03 0.03 0.06 0.01 0.03 0.06 0.06 0.07 0.06

例:東京電力管内において、1ヶ月の電気使用量400kWhの場合、
月々の負担額は20円(=0.05円×400kWh)となります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)

石炭、石油、天然エネルギーのような化石燃料に頼らざるを得ない現代の社会は、エネルギーの枯渇による電気料金の乱れが大きな課題となっています。そこで、繰り返し発電することが可能な再生可能エネルギーが普及することにより、日本のエネルギー自給率は大きく向上する可能性があります。そうすることにより、電気料金の大きな変動を抑えることが可能になります。

このような見方から、電気を利用するすべての方にメリットがあるものだと考えています。また、買い取られた再生可能エネルギーの電気は、電気の一部として電気を使う方に供給されています。

■特徴
・電気を使うすべての方が電気料金の一部として負担する。
・負担額は電気の使用量によって変わる。
・再エネ賦課金の単価は、全国一律の単価になるように調整される。
・再エネ賦課金は、最終的に再生可能エネルギーで電気をつくっている方に届く。

「太陽光発電の余剰電力買取制度」から「再生可能エネルギーの固定価格買取制度」への移行するまでの期間(2012年7月から2015年3月頃まで)は、精算方法の違いにより、一時的に2つの賦課金が生じますが、それ以降は「再エネ賦課金」に統一されるようです。電気の使用量のお知らせでは、「再エネ賦課金等」という項目で、下記のように太陽光促進付加金と再エネ賦課金がまとめて表記される場合があります。

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の算出方法

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金) = 0.22円 × 電気使用量

例えば、下記の場合(24年度)…
使用料は435kWhですので、
0.22円 × 435kWh = 95円(小数点以下切り捨て)

ここに、太陽光発電促進付加金が加算されます。
電力会社は東京電力、単価は0.06、使用量は435kWhですので、
0.06円 × 435kWh = 26円(小数点以下切り捨て)

95円 × 26円 = 121円

再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)の算出方法

日本のエネルギー自給率を上げるため、多少の値上げは受け入れるべきなのかもしれませんね。