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家庭用蓄電池のメリットとデメリット

蓄電池は用途によって「家庭用」と「産業用」に大別されます。10kWh以上の蓄電性能を誇る機種もめずらしくない大容量産業用蓄電池は、一般的に自社サーバーや社内LANの電源確保に活用されています。停電時にもオフィスの基幹システムを守り、重要な企業情報をバックアップすることができます。医療機関では冷暖房機具や生命維持装置の電源としても活用され、患者の命を守る重要な役割を担っています。

家庭用蓄電池のメリット

家庭用蓄電池の蓄電性能は1~5kWh程度ですが、産業用蓄電池に劣らないほど十分な実用性が備わっています。日中に充電したエネルギーを夜間に使用できるようになるため、日没後や悪天候時に発電できない太陽光発電の欠点をうまくカバーすることができます。電力会社からの電力供給がストップするほどの災害が発生したときには、非常用電源として家庭の生活を支えてくれます。

テレビやパソコン、扇風機、ラジオ、冷蔵庫、電子レンジ…、ほとんどすべての家電との接続が可能であり、壁に設置されている家庭用100V電源と遜色ありません。最近のスマートハウスに搭載されている機種の中にはリモートサポートサービスが付属しているものもあり、ユーザーが意識しなくても電気エネルギーの充放電ペースが最適化されるメリットを享受できます。

家庭用蓄電池のデメリット

デメリットとしては、価格の高さが挙げられます。多くの家庭用蓄電池に用いられているリチウムイオン電池は、構造上ショートして燃焼事故を起こしやすいため、安全性を高めるためにさまざまな保護材が組み込まれています。したがって家庭用といえども非常に高額で、一台200万円以上の値がついている商品もめずらしくありません。

また、家庭用蓄電池を導入すると、太陽光発電の売電収入額が下落する場合があります。通常、太陽光発電による余剰電力固定価格で電力会社に買い取られますが、蓄電池を組み合わせると余剰電力量がアップして「ダブル発電」と見なされる可能性があるため、強制的に売電価格を低く設定されてしまうのです。

これらのデメリットに対応するためには、購入する家庭用蓄電池選びに注意を払う必要があります。最近では、一台70~90万円程度で購入できる小型家庭用蓄電池や、使用しても太陽光発電の買取価格を引き下げられない便利な機種もリリースされています。その他、静音性に長けたものや、10年以上のメーカー保証が付いている商品もあり、大変ラインナップに富んでいます。

高額なアイテムゆえに元を取るためには長く使用する必要があるので、各商品を比較しながら自分に最適な商品をじっくり検討することが大切です。