オール電化とは？決していいことばかりではないオール電化

現代の文明社会になくてはならない存在のひとつとして、「熱エネルギー」が挙げられます。ガスコンロ、給湯器、石油ストーブ…、あらためて考えてみると、さまざまな便利な器具が私たちの平穏な生活を支えてくれていることに気づかされます。

しかし、これらの燃料には引火性があり、使い方を間違えると火災事故が発生しやすいという致命的な欠点がありました。価格も非常に割高で、光熱費の節約が難しいという問題も無視できません。

そのため近年では、家庭内エネルギーをすべて電気でまかなおうという考え方が広まってきました。IHクッキングヒーターに代表される調理器具からエコキュートなどの電気給湯器に至るまで、あらゆる熱エネルギー器具を電化製品に置き換えるのです。このような設備が整った住宅を、「オール電化住宅」と呼びます。今やオール電化住宅は注目の物件であり、不動産業界の中枢を担う存在になりつつあります。

オール電化のメリット

オール電化の最大のメリットは、光熱費を安く抑えられることです。ガスエネルギーが一切不要となるため、プロパンガスの利用者を長年悩ませてきた高額の基本料金を支払わずに済むようになります。当然、石油を買いだめする必要もなく、大変経済的です。

しかも、オール電化器具は料金の安い深夜電力を活用して熱エネルギーを生成する仕様になっており、あえて生活スタイルを変えなくても簡単に光熱費の節約を図れます。すべてのエネルギーを電気に一本化することで家計の管理が楽になるという利点もあります。

また、これらの電化製品には引火性がないため、よほど使い方を間違えなければ小さいお子さまでも安心して利用できるというメリットもあります。それに、空気中の二酸化炭素を圧縮して膨大な熱エネルギーを発生させるエコキュートのように、オール電化商品は地球の環境に配慮した構造になっています。ガス器具のように使用することで空気を汚すこともなく、エコ活動に貢献できる喜びも味わえます。